アクロ(ACRO)による日 本の放射能モニタリング結果 (2011.05.27)

 

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福島原発の事故の後、アク ロは、日本でも市民によって環境放射能のモニタリングができるようにと協力をしてきました。

福島県の土壌と水 (2011年3月31日)

宮城県の野菜とシイタケ (2011年4月2日)

大阪市内のスーパーで購入した野菜 (2011年4月22)

日本の土壌と藁 (2011年4月12日 ~18日)

福島県相馬市の海水 (2011年4月16 日)

 福島 県の海藻 (2011年5月4日~9日)

放射能測定に資金が必要です-フクロウの会へカンパをお願いします

 

福島県の土壌と水 (2011年3 月31日)
すでに福島県からいくつかのサンプルがアクロに届き、測定の結果、基準を超える高い数値の放射性物質が検出されました。これらのサンプルは、日本の一般市 民によって採取されたものであります。

解説:

高度な濃度の放射能の汚染はチェルノブイリ原発事故と同レべルに値します。
アクロが測定したサンプルの中では、飯舘村前田の農地の土壌から最も高い放射性物質が検出されました。
放射性ヨウ素の値が一番高く、住民を避難させるべきであります。
長期的にみれば、半減期が約30年のセシウム137が最も心配されます。

土壌の測定の結果(単位はベクレル/ キロあたり)、その多くが、日本政府が定めた水田の土壌中の放射
性セシウムの濃度基準(5 000ベクレル以下/ 土1キログラムあたり)を上回るものでありました。
この結果をみれば、コメの作付けは見送られるべきです。

アクロが測定した数値(ベクレル/平方メートル)をチェルノブイリ事故後のベラルーシでの測定値と比べてみます。
185 000 -    555 000ベクレル/ mē           避難区域
555 000 - 1 480 000 ベクレル/mē           強制避難区域

ほとんどの測定結果の値はこの基準値を上回るものであります。

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宮城県の野菜とシイタケ  (2011年4月2日)

 サンプルはフランスのテレビ局のレポーターによって宮城県から持ってこられま した。
これらは福島第一原発から約80キロの場所で採取されました。

解説:

野菜から検出されたセシウム137の値は基準値の500ベクレル/kgを大幅に上回っています。


 

大阪市内のスーパーで購入した野菜 (2011年4月22)

 

 

日本の土壌と藁 (2011年4月12日~18日)

解説:

ACROは日本の市民が日本各地で 集めたサンプルを分析した。
福島から遠く離れた神戸では汚染は発見されなかった。佐賀(九州)と福井ではセシウム137の みが発見された。セシウム134が同じレベルで発見されないのでこのセシウム137は 過去の汚染であることを示している。
福島に近いところでは全てのサンプルは損壊した原発からの降下物による多数の放射性元素により汚染されている。
藁が高い放射能濃度であるのは藁が軽いことによる。一平方メートル当たりで同じ量の降下物による汚染でも、藁は土と比べるとキログラム当たりの汚染では非 常に高いものとなる。
前回の福島県からの土のサンプル分析ではヨウ素
131が強く出ていた。しかしヨウ素131の 半減期は非常に短い(8日間)ので比較的早く消滅する。今回測定されたヨウ素はセシウ ムと比べ低い。
テルル
129mは崩壊して半減期の非常に長いヨウ素129に なる。半減期は16百万年である。この核種は原発周辺で注意深く監視する必要があ る。
中間的なセシウム137は最もやっかいな核種とな るだろう。今回測定された濃度は全て日本政府により決定された米の作付基準であるキログラム当たり5,000ベクレルを下回っている。
1平方メートル当たりのセシウム137のベクレルを計算すれば、福島県の全てのデータはベラルーシで は移住の許可が与えられた185,000ベクレルを上回っている。
宮城県の汚染も極めて高いものである。それは以前に我々が宮城県の野菜で測定した高い汚染と符合する。

 

 

 

 

福島県相馬市の海水 (2011年4月16日)

解説:

通常、海水の汚染は検出することができない。原発から40Km以上北に位置する相馬で発見された放射性元素は福島原発からの ものである。海水の汚染は海の生物に蓄積される特性をもっている。例えば海藻のヨウ素汚染は海水のそれに比べ1,000倍から10,000倍もの濃度になりうる。魚や貝類ではこの値は10倍 から100倍となる。セシウムは生物種により10倍 から400倍に濃縮される場合がある。

 


福島県の海藻 (2011年5月4日~9日)

グリン ピースによって採取された海藻。

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