山形労働局のハローワークに勤務する男性職員3人が、98年~04年度の7年間に、同僚の非常勤の女性職員に対し、セクハラ行為を繰り返していた問題で、山形労働局は6日、当時、係長級だった男性3人をそれぞれ懲戒免職、停職1年、停職6カ月の懲戒処分にした。宮野修総務部長は「企業に対しセクハラ防止を指導する労働局でこのような不祥事が起き大変遺憾。まことにおわび申し上げます」と謝罪した。
同局によると、男性3人は98年~04年度の間、ハローワーク米沢のロッカールームや送別会をした宿泊施設などで、女性にキスをしたり体を触るなどのセクハラ行為を繰り返したとしている。女性を空き部屋に連れ込み、2人がかりで体を触るなどの悪質なケースもあった。
同局によると、男性3人は事実関係を認め「女性に親切され、自分に好意があると思った。拒否されなかった」と話している。
女性は、1年ごとに契約更新をする非常勤職員で、男性3人中2人は担当業務の上司だったことから「自分は弱い立場にあり我慢していた。職場にもなかなか言い出せなかった」と話しているという。女性は05年2月に退職。心的外傷後ストレス障害(PTSD)を発症し、現在も精神科に通院している。
懲戒免職とした男性は既に5年以上前に依願退職しているため、処分を科すことができず、支払った退職金の返還も求めない。【鈴木健太】
毎日新聞 2011年6月7日 地方版