事件【復興日本】(1) 首都直下地震「明日起きてもおかしくない」 +(1/2ページ)(2011.6.11 01:34

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【復興日本】
(1) 首都直下地震「明日起きてもおかしくない」 

2011.6.11 01:34 (1/2ページ)

 「30年以内に70%」-。政府の地震調査委員会が公表しているマグニチュード(M)7級の首都直下地震の発生確率だ。地震学者は「東日本大震災で、もともと高かった切迫度がさらに高まった」と指摘する。

 東北・関東地方の太平洋岸に壊滅的な被害をもたらしたM9.0の超巨大地震は、太平洋プレート(岩板)と北米プレートの境界で起きた海溝型地震だ。ラグビーにたとえると、がっちり組み合っていたスクラムの最前列の巨漢選手が突然倒れたようなもの。当然、2列目、3列目の選手も巻き添えを食う。大震災以降、震源域から遠く離れた秋田、静岡、長野、新潟などで相次いで起きている規模の大きい内陸地震が、2、3列目に相当する。

 東日本を乗せた北米プレートは、つっかい棒が外れたように大きくバランスを崩している。その南端に位置する首都圏は「いつ大地震が起きてもおかしくない」状況にある。

  × × ×

 産業技術総合研究所の石川有三招聘(しょうへい)研究員は、大震災から約1カ月間の地震活動を分析し、震災前と比較した。その結果、大地震が起きた太平洋プレートと北米プレートの境界部だけでなく、関東地方の下に沈み込むフィリピン海プレートと周辺プレートとの境界部でも地震活動が活発化していることが分かった。

 石川研究員は「関東の地下などで地震が起きやすくなっている。時期や規模は分からないが、首都直下型をより警戒すべき状況にある」と話す。

 一方、東大地震研究所の研究チームは、昭和54年から平成15年までに関東で起きたM2以上の地震約3万回のメカニズムを調べ、大震災後に地震が誘発される地域を分析。地下の浅い場所では伊豆半島から神奈川県西部、深い場所では茨城県南西部や東京湾北部などで地震の活発化が予想され、実際の観測でもほぼ同じ傾向が明らかになった。

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