【質問2‐7】
わが国の新エネルギー政策について知りたい
【解答の要点】
太陽光発電も風力発電も2010年度の目標を達成できる見込みであります。その他の新エネルギーの開発もほぼ順調に進んでいます。
【解答】
質問2‐5の解答で述べたように、2010年の需給見通しでは、新エネルギーの見通しはレファレンスケースで9百万kl、現行対策推進ケースで15百万kl、追加対策ケースで19百万klとあります。この内訳を示せば次の表のとおりになります。
種別 | 1999年度 実績 |
2002年度 実績 |
2010年度 レファレンス ケース |
2010年度 現行対策推進 ケース |
2010年度 追加対策 ケース |
2010年度 現行目標 ケース |
太陽光発電 | 5.3万kl 20.9万KW |
15.6万kl 63.7万KW |
62万kl 254万KW |
118万kl 482万KW |
左と同じ | 118万kl 482万KW |
風力発電 | 3.5万kl 8.3万KW |
18.9万kl 46.3万KW |
32万kl 78万KW |
134万kl 300万KW |
134万kl 300万KW |
|
廃棄物発電 | 115万kl 90万KW |
152万kl 140万kw |
208万kl 175万KW |
552万kl 417万KW |
552万kl 417万KW |
|
バイオマス発電 | 5.4万kl 8.0万KW |
22.6万kl 21.8万KW |
22.6万ki 21.8万KW |
34万kl 33万KW |
34万kl 33万KW |
|
太陽熱利用 | 98万kl | 74万kl | 74万kl | 74万kl | 1,072万kl | 439万kl |
廃棄物熱利用 | 4.4万kl | 3.6万kl | 4.4万kl | 14万kl | 14万kl | |
バイオマス熱利用 | ー | ー | ー | 67万kl | 67万kl | |
未利用エネルギー | 4.1万kl | 6.0万kl | 9.3万kl | 58万kl | 58万kl | |
黒液、廃材等 | 457万kl | 471万kl | 487万kl | 487万kl | 494万kl | |
総合計 | 693万kl | 764万kl | 899万Kl | 1,538万kl | 1,910万kl | 1,910万kl |
対一次エネルギー 総供給比 |
1.2% | 1.3% | 1.4% | 2.6% | 3%程度 | 3%程度 |
参考文献:平成16年10月、総合資源エネルギー調査会 需給部会報告書 |
国は家庭の太陽光発電に対して補助金を支出して利用の推進を図っています。また企業の風力発電に対しては、電力会社に割高な金額で電力を購入するように指導してその増強を図っています。このような措置により発電分野は2010年には目標を達成できると予想されています。熱利用分野においてはその導入が順調に進んでいない分野もありますが、追加対策を図ることにより目標の1,910万klの達成は難しくないと考えられます。
しかし、新エネルギーの導入は追加対策ケースにおいても、一次エネルギー総供給量の約3%に過ぎません。省エネルギー導入による節約分6.5〜6.7百万kl(一次エネルギー総供給量の約12%)に較べると1/3程度であります。