2011年6月10日10時41分
ローマ法王ベネディクト16世は9日、「人間を危険にしないエネルギーをサポートし、環境に優しいライフスタイルを実現することが、政治経済の優先課題だ」と述べた。
シリアなど7カ国の新任駐バチカン大使との謁見(えっけん)で発言したと、ローマ法王庁(バチカン)が発表した。原子力とは明言していないものの、バチカン関係者は「福島第一原発事故後の脱原発の動きを意識した発言だ」としている。おひざ元のイタリアは、原発の再開の是非を問う国民投票を週末に控えており、カトリック教徒の多いイタリア人への影響も小さくないとみられる。(ローマ=前川浩之)