2011年6月10日
福井県小浜市議会は9日、議員提案の「原子力発電からの脱却を求める意見書」を全会一致で可決した。福島第一原発の事故を機に、期限付きで代替エネルギーへの転換を進めるなど、国に原子力政策の抜本的な転換を求めた。
同市の西隣のおおい町には関西電力大飯原発(4基)、その西の高浜町には同高浜原発(4基)がある。大飯原発から20キロ圏内に全市民が暮らし、2009年度までの累計で58億9千万円にのぼる電源三法交付金を国から受け取っている。
意見書はそうした立地を踏まえたうえで、代替エネルギーへの転換以外にも、運転が30年を超えた原発の稼働の延長を認めない▽避難地域の設定を含む安全基準の抜本的な見直し▽避難道路や避難施設の早急な整備▽原子力安全・保安院を経済産業省から独立させて権限を強化する――ことを求めた。