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原発事故の不安心理につけこむ「放射能詐欺」の悪質手口

2011年5月30日(月)10時0分配信 日刊ゲンダイ 

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●今度は健康食品で逮捕

「ハーブは放射能に効く」をうたい文句に、医薬品の承認を受けていない健康食品を販売した業者が薬事法違反で検挙された。逮捕されたのは健康食品卸業者「エイ・ツー・ゼット」(東京・五反田)社長の原田一弥容疑者(57)ら3人。ナチュラルハーブ「ミネラルエッセンス」を「内部被曝を抑える効果が期待できる」「放射線が排尿で体外に放出されやすくなる」とダイレクトメールで宣伝。全国で約200人に440本を販売し、400万円を売り上げたという。

 このところ福島原発事故で放射能に怯える消費者心理につけこんだ詐欺商法が目立つ。4月初めにも「体内被曝に効果あり」といって飲み薬を無許可販売した神戸市の業者2人が逮捕されている。

 国民生活センターには同様の相談が多数寄せられている。同センターのHPにアップされた相談例を見ると……。

〈放射性物質を吸着して6時間で体外に出すとうたわれている水を申し込み、代金を振り込んだ。業者が薬事法違反で逮捕されたが返金されるか〉

〈チラシ広告に放射性物質などを97%除去する浄水器が出ている。本当に除去できるのであれば購入したいが疑わしい〉

 同センターの広報担当者が言う。

「浄水器についてはそうした効果のある製品が存在しないため、疑わしいと判断しました。このほか放射性物質の体内吸収を防ぐブレスレットや、放射性物質を除去する空気清浄器などのチラシに関する相談。自然雑貨の店が『自然食を食べると放射能除去に良い』という見出しの雑誌記事を店頭に掲示していたが、原発事故に便乗して不安をあおっているのではないかという相談もありました」

 ブレスレットのチラシには、売上金を被災地区への義援金にすると明記していたとか。なかなか凝った手口だ。

 国民生活センターは「自分や家族を守りたいという気持ちにつけこむ手口に注意し、不審なときは当センターに連絡してください」と警告している。

(日刊ゲンダイ2011年5月27日掲載)






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