ここから本文です。現在の位置は トップ > 地域ニュース > 兵庫 > 記事です。

兵庫

文字サイズ変更

はりまCU:青野原病院が移転方針 小野・三木統合病院南へ /兵庫

 <「いま」を伝える まち/生活>

 ◇医療連携、分担に期待 進入路建設も連動

 ◇14年秋ごろ開業、215床規模

 独立行政法人国立病院機構「兵庫青野原病院」(小野市南青野)が、小野・三木市民病院の統合病院「北播磨総合医療センター」(小野市市場町)南側の県有地へ移転する計画を進めている。急性期医療を中心に扱う医療センターに対し、慢性期の医療機関としてすみ分けを図り、市道進入路の建設も連動させる予定だ。14年秋ごろの開業を目指しており、機構本部(東京都)から移転事業計画の承認を得て、正式に決まる。【浜本年弘】

 青野原病院(310床)は昨年3月、1969年建設の老朽化した重症心身障害者ケア病棟「重心病棟」(160床)を現在の敷地内で建て替える方針をいったん決めていた。

 一方で、13年10月開業の医療センター(450床)と連携を深めれば、急性期・慢性期の診療分担や医師・看護師確保が期待できるほか、幹線道路の国道175号に近く、利便性が高くなるメリットがあった。さらに独立行政法人も対象にした政府の事業仕分けが一段落し、県も移転先となる県有地への受け入れ姿勢を示したため、青野原病院は移転を再検討。昨夏、方針を転換した。

 移転先では面積約3万平方メートルの敷地に、2~3階建ての一般病棟、重心病棟計215床程度を設ける予定。今後、阪神甲子園球場ほぼ3個分に相当する約11万平方メートルの現敷地の活用も課題になる。

 移転に関連する工事では、国道175号市場東交差点から東へ両病院の進入路にもなる市道「新都市中央線」(約2・5キロ)を小野市が建設。市は青野原病院の移転を見込み、市道の工事残土の一部を移転用地付近で処理するとともに、水道管などの道路埋設物も同病院の施設計画に沿って整備予定という。

 医療連携について、医療センターと青野原病院間で具体的な話し合いはないが、医療センター企業団事務局は「将来、連携の必要性も出てくるだろう」と話す。また、市道路河川課は「市単独でも市道建設は進められるが、青野原病院の移転と連動させたい」としている。

 青野原病院は、移転決定の時期について「病院単体で移転事業費を賄うため、資金の返済計画など、機構の財務規定に沿った収支の詳細を詰めなければならない」としたうえで、「工事スケジュールから考え、できる限り早く機構本部の承認を得たい」としている。

〔播磨・姫路版〕

毎日新聞 2011年6月10日 地方版

 
地域体験イベント検索

おすすめ情報

注目ブランド

毎日jp共同企画