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2科目受験し解答時間を倍に…センター試験で“裏技”発覚

産経新聞 6月10日(金)0時35分配信

2科目受験し解答時間を倍に…センター試験で“裏技”発覚
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センター試験に緊張する受験生たち=京都市左京区の京都大学(2011年01月15日撮影)(写真:産経新聞)
 来年1月14、15日に実施される大学入試センター試験で、受験生に科目選択の幅を拡大するよう変更したところ、解答時間を不正に2倍に増やせる“抜け道”が発覚、関係者の頭を悩ませている。複数科目の問題が1冊の冊子となって出題されるため、2科目受験で申請すれば2科目分の試験時間を「本命」の1科目に割り当てることができてしまうからだ。文部科学省も試験の公平性を問題視し、受験業界からは「試験方式の見直しが必要」との声が上がっている。

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 これまでは地理歴史の「世界史A」「世界史B」「日本史A」「日本史B」「地理A」「地理B」と公民の「現代社会」「倫理」「政治・経済」の中からそれぞれ各1科目を選択。理科も同様で「理科総合A、化学I」「理科総合B、生物I」「物理I、地学I」の3グループから各1科目を選ぶ方式だった。

 来年は、世界史Aと同Bなど同一分野の受験は不可とした上で地歴・公民の計10科目(新たに「倫理、政治・経済」が追加)から2科目を選択できるよう変更された。理科もグループ分けをやめ、計6科目から2科目を選べるようになる。受験生に選択の幅を広げたのが特徴だ。

 1科目だけ受ける場合の試験時間は60分、2科目なら130分だが、1科目目の答案用紙を回収後、2科目目の答案用紙を配布する。

 だが、試験が始まってから科目を選択できるように問題を1冊の冊子にしたため、1科目目を受験した段階で2科目目の問題を見て2時間解答に充てられる。

 例えば、日本史Aのみ受験に必要な生徒の場合、1科目目に世界史A、2科目目に日本史Aを選択し、1科目目の時間から日本史Aの問題を解き始めることも可能。はじめの世界史Aが白紙答案でも、受験大学の採点対象になってなければ、合否には影響しない。

 大学入試センターでは「そうしたやり方を本当に受験生がやったら不正だ」としながらも、「不正が可能な制度であることは間違いないが、試験の実施方法の変更は考えていない」。合否判定に1科目の成績しか利用しない大学にも2科目の成績と受験した科目の順番を提供する対策を取る方針だ。

 ただ、大手予備校の担当者は「大学側がその結果だけから不正の有無を判断するのは難しい」と指摘。「不正行為が多発すると、本命でない科目で低得点が続出し、平均点のぶれが大きくなる。得点調整が行われれば、すべての受験生に影響が出ることになる。不正がおきない仕組み変更が必要だ」と訴える。

 同センターは「試験の際に不正を行わないように徹底し、不正があった場合は受験を無効にする」としているが文科省は「1科目選択の大学の場合は、(不正ができない)1科目目を採点するなど、防止策を入試センターと大学側で協議してほしい」としている。


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最終更新:6月10日(金)12時2分

産経新聞

 

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