福島県は5月6日、計画的避難区域[葛尾村、浪江町、飯舘村、川俣町の一部及び南相馬市の一部)における家畜移動について、市町村を通 じて5月10日まで生産者の意向調査を実施していると公表した。
現在、当該地区では繁殖牛約1,900頭、肥育牛約6,300頭、豚約10,000頭、鶏約910,000羽が飼育されており、子牛や肥育牛は家畜市場等への出荷を促進し、繁殖牛等については県内の施設及び公共牧場等への移動を中心として取り組むということです。
豚の移動
豚、鶏については、企業的経営が主流であり、企業の系列内農場への移動やと畜出荷が順次進められている。
豚は震災前約10,000頭が飼育されており、これまで約2,500頭が系列内農場への移動やと畜出荷されたが、子豚の出産等による頭数増のため、現在当該区域内には約14,000頭が飼育されており、今後、系列内農場への移動やと畜出荷される予定である。
鶏の移動
鶏は、震災前には約91万羽が飼育されており、これまで、約87万羽が出荷売却や企業の系列農場への移動、死亡・廃用等により処分され、現在当該区域内には、およそ4万羽が飼育されている。今後、4万羽については廃用や売却により対応する予定。
牛の移動
以下の3つの方法により実施する
1-他の畜産農家へ家畜市場などを通じて売買する「生体出荷」
生体出荷の促進のため、現在、全農県本部などの家畜市場開設者において、臨時の家畜市場開催を検討しており、生体出荷を希望する場合、十分対応できる見込み。
2-当該区域から一時的に別の場所へ家畜を移動させる「一時待避」
県内の公共牧場や、独立行政法人家畜改良センター(西郷村)、福島県農業総合センター畜産研究所沼尻分場(猪苗代町)を中心として、繁殖牛等について受け入れを調整している。
県外の受入れ先については、農林水産省から、5月1日現在、24都道府県の施設において受け入れの調整が行われているとの情報を受けており、今後、選定を進める。
3-食肉用に出荷する「と畜出荷」
生産者に対し早期の出荷を促すこととし、出荷が円滑に進むよう、食肉処理場における と畜出荷枠の確保について国に要請している。
発表資料(pdfファイル):福島県農林水産部(pref.fukushima.jp)
福島県が牛,豚,鶏の別農場への移動予定と出荷状況を公表
Posted 5月 8th 2011