2台カーチェイスか、大川の銃撃事件直前
福岡県大川市で8日、指定暴力団九州誠道会(本部・福岡県大牟田市)系組幹部の乗用車が、別の車から銃撃された事件で、銃撃の約1時間前に、同県柳川市で、この2台と酷似した車が高速走行しているのが目撃されていたことが9日、捜査関係者への取材でわかった。
県警は、2台がカーチェイスしながら銃撃事件に発展したとみて、同会と指定暴力団道仁会(同・同県久留米市)の組事務所など17か所を殺人未遂容疑などで捜索した。
捜査関係者によると、2台の車が目撃されたのは、現場から約4キロ離れた柳川市西蒲池付近。8日午後4時頃、「2台の車が猛スピードで走行して危ない」という趣旨の110番があったという。同市内の別の場所では、組幹部の車のナンバープレートが付いたバンパーが路上をふさぐように落ちていた。
8日夜に大川市内で発見された組幹部の車には、フロントガラスやボンネットなど3か所に弾痕があり、前部には衝突痕も確認された。これらの状況などから、県警は、2台がカーチェイスと衝突を繰り返した末、大川市内の交差点で、組幹部の車が前方から銃撃されたとみている。
その後の調べで、組幹部の車は組員が運転し、組幹部が助手席に乗っていたことも新たに判明した。2人にけがはなかった。
(2011年6月10日 読売新聞)