静岡市のお茶の工場で作られた「製茶」=製品のお茶から、国の暫定基準値を超える放射性セシウムが検出され、静岡県は、工場に対して出荷の自粛を要請しました。静岡県によりますと、検出された値は健康に影響を与えるレベルではないということです。
このお茶は、静岡市の藁科地区にある工場で、いわゆる新茶に当たる一番茶を製品に加工した製茶です。静岡県が東京のお茶の販売業者から「自主検査で高い値が検出された」と連絡を受けて行った検査で、国の暫定基準値の1キロ当たり500ベクレルを超える、679ベクレルの放射性セシウムが検出されました。静岡県によりますと、検出された値は健康に影響を与えるレベルではないということですが、県では工場に対し出荷を自粛するよう要請しました。東京電力福島第一原子力発電所の事故のあと、静岡県産のお茶から基準値を超える放射性物質が検出されたのは初めてです。静岡県は福島第一原発の事故を受けて、主な19の産地を対象に一番茶の「製茶」の検査を行っていました。この際はいずれも基準を超す値は検出されませんでしたが、藁科地区の製茶については検査が行われていませんでした。静岡県では藁科地区の製茶から基準値を超える放射性物質が検出された経緯について調べることにしています。