上関原発(上関町)の建設計画中止を求める意見書を東日本大震災後に県内で初めて採択した周南市議会に、今月1日までに全国から賛同のメールやファクス、電話が計25件寄せられている。
同市議会事務局によると、いずれも「周南市議会の英断に敬意を表する」「すばらしい意見書」などと採択に賛同する意見ばかりで、批判や反対の意見はないという。
発信者は東京や神奈川、福岡、大分などで、原発がある愛媛や静岡の市民からも「意見書をうれしく思った」というメールがあった。
また同じ趣旨の意見書提案を目指す県内の市・町議から「意見書をファクスしてほしい」という要請も相次いでいる。
米沢痴達(ちたつ)議長は「原発問題は全国的に関心が寄せられており、意見書をいち早く採択できたことが共感を得ているのではないか」と話している。
意見書は5月27日の臨時会で全会一致で採択した。二井関成知事に対して上関原発の建設計画中止を中国電力に求めるよう要請したほか、原発の新設・増設計画の凍結▽原発事故が起きた時の対処法の確立▽原発に代わる新エネルギービジョンの早期策定--を国に求めるよう要望している。【遠藤雅彦】
〔山口東版〕
毎日新聞 2011年6月3日 地方版