訪日外国人:3月は50.3%減 過去最大の下落率

2011年4月14日 20時21分 更新:4月14日 21時6分

 観光庁は14日、11年3月の訪日外国人旅行者数が前年同月比50.3%減の35万2800人になったと発表した。福島第1原発事故を受け、主要国が日本への渡航自粛勧告などを出したことが大きく影響した。単月の下落率としては、大阪万博後の反動が出た1971年8月(41.8%)を抜き、61年の調査開始以来、過去最大となった。実数ベースでも、重症急性呼吸器症候群(SARS)の感染が拡大した03年6月(35万2000人)以来、7年9カ月ぶりの低水準となった。

 同庁によると、東日本大震災が発生した11日までの訪日外国人は21万5000人(前年同期比4%増)だったが、12日以降は13万7000人(同73%減)に急落した。

 政府は11年の訪日外国人数を過去最高の1100万人とする目標を掲げているが、この日会見した市村浩一郎国土交通政務官は「7割減の現状が続けば1000万人突破すら厳しい。原発事故の解決に政府を挙げて力を出していく」などと話した。【寺田剛】

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