福島第1原発:「屋内退避、混乱回避を」各党対策合同会議

2011年4月13日 20時11分

 各党・政府震災対策合同会議は13日、国会内で各党の幹事長・書記局長が会談し、政府への緊急提言「東日本大震災に関し更に取り組むべき緊急事項」をまとめた。原発事故の収束の見通しを早急に示すよう求めたほか、農産物の出荷停止問題では、国主導で補償の一時金を早急に支払うよう提言している。

 提言は7分野30項目。原発事故に関しては、風評被害の補償について政府方針を早急に示すよう求め、食品などの汚染基準の見直し検討も求めた。

 屋内退避となっている20~30キロ圏内の対応で地元自治体から批判が出ている問題では、「生活支援に国が責任を持つ」「混乱が生じないよう十分な説明を行う」などとした。

 被災者対策では、被災者生活再建支援法の拡充や同法に基づく基礎支援金の早急な支給の必要性を指摘。5月末までに避難所から仮設住宅への移住が終わるよう努力することも求めた。

 提言は野党の提案を大幅に取り入れた。屋内退避圏での混乱回避は、自民党の石原伸晃幹事長が13日の会合で指摘した内容。生活再建支援法の基礎支援金支払いは、公明党の井上義久幹事長が求めたものだ。

 合同会議は野党が政権批判を強める中、数少ない与野党協議の場で、与党側には同会議を与野党協調の足がかりにしたい思惑がある。岡田氏は13日の会合で実務者会合を今後も継続することを提案、実務者との非公式の夜会合も呼びかけた。だが、自民党幹部は「信頼関係は築けていない」と語り、警戒感を崩してはいない。【野口武則】

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