2011年4月13日 2時35分 更新:4月13日 2時53分
政府が、夏の家庭向け節電対策の一例に挙げていた「電力需要ピーク期の西日本などへの家族旅行」について、西日本という地域名を削除し「家族旅行」に変更していたことが12日、分かった。「政府が東北や関東への旅行を控えるよう求めていると受け取られかねない」との批判に配慮して修正したとみられる。
「西日本」の表現を巡っては、群馬県の大澤正明知事が8日の会見で「東北、関東の観光地は震災で大きな影響を受けており、経営が著しく悪化している。こうした表現は慎むべきだ」と批判、枝野幸男官房長官あてに抗議していた。政府の担当者は「表現については内部にも意見があり、調整のうえで修正した」と話している。
政府は8日に決定した夏の電力需給対策の骨格で、家庭には15~20%の節電を要請し、節電メニューの一例として、空調温度の引き上げなどとともに、西日本などへの家族旅行を挙げていた。【増田博樹】