福島第1原発:2号機汚染水移送始まる 高濃度を復水器へ

2011年4月12日 21時12分 更新:4月12日 23時37分

 東京電力は12日午後7時半すぎ、福島第1原発2号機のトレンチ(トンネル)にある高濃度の放射性物質を含む汚染水を、タービン建屋内の復水器に移送する作業を始めた。

 高濃度の汚染水は1~3号機で合計6万トンと推定され、2号機の汚染水(約2万トン)からは1時間当たり1000ミリシーベルト以上という非常に強い線量が検出されている。東電はこの汚染水を復水器と集中廃棄物処理施設(集中環境施設)に移す計画で、まず、トレンチの立て坑に設置したポンプでくみ上げ、ホースで復水器へ送る。

 11日にホースに亀裂が確認され、作業が延期されていた。復水器の容量は3000トンだが、東電はまず700トンを移送し、漏水などがないかを点検する。

 また、11日夕方に発生したマグニチュード(M)7.0の余震で中断していた1号機の原子炉格納容器への窒素ガス注入は同日中に再開。注入量は12日午後5時までに3500立方メートルとなった。

 経済産業省原子力安全・保安院は12日、11日のM7・0の余震で2号機の使用済み核燃料プールの水位が下がり、水温計が使えない状態になったことを明らかにした。「燃料は水中にあるとみられ、環境への影響はない」としている。【山田大輔、八田浩輔、平野光芳】

top
文字サイズ変更
このエントリーをはてなブックマークに追加
Check
この記事を印刷

PR情報

スポンサーサイト検索

アーカイブ一覧

 

おすすめ情報

注目ブランド