2011年4月12日 13時17分 更新:4月12日 13時40分
東日本大震災で開幕が延期されていたプロ野球は12日、セ・パ両リーグが当初予定より18日遅れで同時開幕。被災地の宮城県に本拠地を置く楽天は、震災で液状化現象などの被害が出たQVCマリンフィールド(千葉市美浜区)でのロッテ戦を迎えた。
今季就任した楽天・星野仙一監督(64)は、千葉市内の宿舎を出発前、選手に「君たちのやさしさは東北の人々に受け入れられているはず。諦めない強さを見せてほしい」と声を掛けた。
球場周辺にはプロ野球ファンが、午前11時の開門前から列を作った。仙台市内から夜行バスで駆けつけた会社員、藤巻伸一郎さん(42)は楽天のユニホームに身を包み、「津波で会社が流された。暗いニュースばかりなので、選手がプレーで勇気を与えてほしい」と話した。
球場のスコアボードには半旗が掲げられ、試合前には両チーム、スタンドが一体となって、震災の犠牲者に黙とうをささげた。
節電対策で東京電力・東北電力管内では4月中のナイター開催が自粛されるため、ロッテ-楽天、横浜-中日(横浜)は午後1時開始。巨人-ヤクルト(山口・宇部)など、西日本での3試合と、札幌での1試合はナイターで行われる。【田中義郎、安田光高】