2011年4月12日 7時5分 更新:4月12日 11時41分
東日本大震災で不通となっていたJR東北新幹線の福島-那須塩原間が12日午前、運行再開した。震度6強の余震があった7日からストップしていた在来線の福島-仙台間も同日再開し、臨時快速列車を運行。震災から32日ぶりに東京と仙台が鉄道で直結された形だが、この日も余震で一時運転を見合わせるなど不安も残った。新幹線の福島-仙台間は27日に再開する予定。
残雪の吾妻連峰を一望するJR福島駅14番ホームでは午前7時半ごろ、東京行きつばさ102号がヘッドライトを光らせ、ホームにすべり込んだ。東京都内の知人を見舞いに行くという福島市の無職、高橋正次さん(83)は「再開を待っていた。止まってみて新幹線の大切さが分かった」と話した。
「東北行き復活第1号」となる東京発つばさ101号は、11日午後から続く余震の影響で、18分遅れで12日午前8時過ぎに福島駅に到着。5月に仙台市に転勤するという東京都江東区の会社員、稲垣繁治さん(41)は「仙台の職場も被害を受けているので早く行って仕事を手伝いたい」と話し、仙台行き臨時快速列車に乗り換えた。【伊藤直孝】