白鵬「相撲と日本のつながり感じた」…被災地での慰問巡業最終日

慰問先で被災者にサインする白鵬

　大相撲の震災被災地への慰問巡回が８日、宮城県山元町と福島県新地町の２か所を回り、最終日を迎えた。５日間で１０地区を回った慰問はのべ約１万５０００人が来場し、ふるまったちゃんこは予定の８０００食を大幅に上回る１万３０００食に上り、被災者にお相撲さんが確かな力を与えた。

　日本相撲協会にとって初めての被災地慰問。貴重な５日間を終え、横綱・白鵬（２６）＝宮城野＝は「改めて相撲と日本という国のつながりを感じた」と神妙に話した。１日２回の慰問では各地で横綱土俵入りを披露。多くの被災者から「ありがとう」の声を聞いた。「自分は６９代の横綱。６９という数字は逆にしてもつながって崩れない。こういう時に６９代の横綱を務めているのもこの国が崩れないようにという意味なのかもしれない」と綱の責任を改めて実感した。

　大相撲名古屋場所（７月１０日初日。愛知県体育館）では史上初の８場所連続優勝へ挑む。「東京に戻っても支援は続けたい」と話した白鵬は、名古屋場所の懸賞金を義援金にする計画も考えており、土俵の上から「がんばろう」のメッセージを送り続ける。