'11/6/8
飛行場滑走路を来秋まで維持
広島県は7日、2012年秋の廃港・ヘリポート化を予定する県営広島西飛行場(広島市西区)について、廃港まで滑走路機能を維持する方針を固めた。福島第1原発事故の患者が航空機で搬送される事態に備える。現行計画では今秋から暫定ヘリポートとして活用し、航空機の離着陸はできなくするスケジュールだった。
患者を受け入れるのは、南区の広島大緊急被ばく医療推進センター。高度被曝(ひばく)医療を担う国の3次被曝医療機関に指定されており、県は福島第1原発事故の深刻化で重症患者が搬送される事態を考慮し、西飛行場の滑走路を廃港まで確保する必要があると判断した。主に自衛隊の航空機などでの搬送を想定している。
12年秋の廃港・ヘリポート化の時期や滑走路北端を横切る広島南道路の工事計画に影響はない。一方で県は、廃港まで管理運営費を数千万円増額する必要があるとみる。