記事入力 : 2011/06/09 09:00:21
韓国軍:早期開発のワナにはまったK1A1のパワーパック
秋までに問題が解決しなければ最終的に輸入
次世代型戦車K2(通称・黒ヒョウ)のパワーパック(エンジンと変速機)で欠陥が見つかったのに続き、現在陸軍の主力となっている戦車K1A1のパワーパックでも同様の欠陥が見つかった。この事態を受けて韓国国内では「防衛産業は現時点でパワーパックを製造できるだけのレベルに達していないのでは」という疑問の声が上がっている。パワーパックとは、エンジンと変速機を一つに結合した重要部品で、開発に成功しているのは現在、世界でドイツだけとされている。
パワーパックに欠陥が見つかり開発に遅れが生じたことで、2010年からのK2量産計画も見直しを余儀なくされている。K2のパワーパック開発については、05年にエンジン製造は斗山インフラコア、変速機はS&T重工業が指名されたが、両社ともいまだに技術面での問題をクリアできていないことが分かった。これを受けて政府は、10月まではひとまず技術面での問題解決に力を入れるが、期限までに問題が解決しない場合、外国製品を輸入して使用することにした。昨年、監査院による監査で変速機部分に欠陥が見つかったK1A1のパワーパックも、韓国の現代ダイモスが製造したものだ。このパワーパックについては、今も韓国機械研究院が検査を行っている。
K1A1とK2を製造した現代ロテムの関係者は「短期間にパワーパックの国産化を目指した当初の計画には、最初から無理があったようだ」と語る。K2はドイツ製のパワーパックを使用した際には何の問題も出なかったが、05年から国産部品を使い始めたところ、たちまち問題が生じた。高い技術力を誇るドイツでさえ、パワーパックの開発には10年近い期間を要している。
崔慶韻(チェ・ギョンウン)記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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