子どもが亡くなる病気で最も多い小児がんの医療態勢について話し合う国の専門委員会は、治療成績を向上させ長期的な診療体制を築くために「患者を集めて専門的な治療を行う拠点病院を整備すべきだ」という意見をまとめました。
この専門委員会は、来年から始まる国の新たながん対策の基本計画を作成するため、対策が遅れている小児がんの医療態勢を話し合うもので、8日は医師や患者家族などの専門委員ら10人が出席しました。小児がんは、子どもが亡くなる病気で最も多いにもかかわらず、全国各地の医療機関で治療レベルに大きな差があると指摘され、治療成績の向上が求められています。これについて委員からは「治療成績の具体的な目標を掲げて専門的な治療が行える態勢を作るべきだ」という意見や「厳しい治療によって生じる障害などを長期間にわたって診療できる態勢が必要だ」といった指摘が相次ぎました。そして、専門委員会は「患者を集めて専門的な治療を行う小児がんの拠点病院を整備すべきだ」という意見をまとめました。今後は拠点病院と地域の医療機関との連携などについて議論を進め、ことし8月までに報告書をまとめることにしています。