update 97/8/16(速報) 追記8/21
千葉県の防災対策、特に地震対策にとって特筆すべき「東京湾北縁断層」の物理探査が、この8月14日から約一週間かけて行われます。これで、長い間の懸案でした、地下2000mともいわれる深部の地層の割れ目(地震の元となる活断層)があるのか、それとも無いのか、明らかにされることでしょう。
調査される場所は、千葉市美浜区磯辺から千葉市稲毛区小仲台にかけて測線距離6km。「地下構造調査中」の文字が書かれたパイブロサイス車(起震車)が3台、いわば三重連でおよそ20m程移動しつつ人工地震波を起こし、その反射波を測線6kmにわたる道路脇に無数にセットされたセンサーで感知し、コンピューターで処理すると、地下の地質構造が判明するのだそうです。ちなみに予算の方は約3800万円ほどかかります。
調査開始の8月14日には、テレビ局も取材に来ており、
中継レポートをしていました。バイブレター車(起震車)
が3台並んで唸るのは、なかなかの圧巻でした。
追記(H9/8/21)
現地調査の最終日である8月19日に再び、調査現場にお邪魔した。この北縁断層の調査を千葉県が業務委託している地球科学総合研究所の太田次長さん、技術部調査役の小池さんから、いろいろ説明を受けた。調査している現場には、大阪市立大学名誉教授の市川浩一郎先生が見学に来られていた。市川先生は、この道の専門家であり、定年退官された現在は市原市にお住まいとのことである。この北縁断層調査にも強い関心を寄せられ、この現地調査に二度にわたって足を運ばれている。
●人工の地震波を発生させる大きな起震車3台が一斉に稼動すると
脇に立ってて奥歯がダタダタします。その写真を見るにはクリックを。
●起震車の下から出ているプレートが、地面に地震波を伝える。この
揺れが地下3000mに達し、その反射波を捕らえるのです。その写真
を見るには、ここをクリックして下さい。
●反射波を捕捉するセンサーは、約6000mに亘り測定する道路の
脇にセットしてあります。オレンジ色のボックスは、アナログデジタル
変換器です。その写真を見るにはここをクリックして下さい。