NHK大阪府のニュース 大阪放送局
iPS細胞に“魔法の遺伝子”
体のあらゆる臓器や組織になるとされるiPS細胞をこれまでの10倍の効率で作りだすとともに、細胞ががんに変化する危険性を減らすことに、京都大学の研究グループが成功しました。
再生医療の実現に近づく成果として注目されます。
iPS細胞は皮膚などの細胞に3種類から4種類の遺伝子を組み込んで作りますが、このなかには細胞をがんに変化させやすい特徴を持つ遺伝子もあり、安全性が課題となっています。
京都大学iPS細胞研究所の前川桃子助教の研究グループでは、iPS細胞を安全に作り出す新たな遺伝子を探そうと、2万個にのぼる遺伝子の中から現在使われているものとよく似た18個を選び出し、実験を繰り返しました。
その結果、「Glis1」という遺伝子を使うとこれまでの10倍の効率でiPS細胞を作り出せると同時に、細胞ががんに変化するのを抑えられることがわかったということです。
京都大学iPS細胞研究所の山中伸弥所長は「Glis1はこれまでにない魔法のような遺伝子で、iPS細胞の実用化に向けて非常に有用な発見だ」と話しています。この研究成果は、きょう発行のイギリスの科学雑誌「ネイチャー」に掲載されます。
06月09日 06時10分
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