東京電力福島第一原子力発電所の1号機と2号機で、8日、3時間にわたって中央制御室などの施設が停電したのは、その後の調査で復旧作業の際、接続を解除する必要があった水没した配電盤から誤った電気信号が流れたことが原因とみられることが分かりました。
福島第一原発の1号機と2号機では、8日午後2時半ごろからおよそ3時間にわたって中央制御室の照明や計器類が停電したり、2号機のタービン建屋の地下にたまった汚染水を移送するポンプが停電のため停止したりするなどのトラブルが起きました。停電は2号機のタービン建屋の地下にある配電盤からの電気の供給が何らかの原因で途絶えたためとみられていましたが、東京電力などによりますと、その後の調査で、この配電盤とつながっていた別の配電盤から電力供給の遮断を指示する誤った電気信号が流れたために電気の供給が止まったことが分かりました。誤った電気信号を流した配電盤は、津波で水没して使えなくなった配電盤だったということで、復旧作業の際、本来は接続を解除しておく必要があったということです。このため、東京電力は水没した配電盤から電気信号が出た原因を調査するともに、なぜ接続したままだったのか調べることにしています。