逮捕しちゃうぞ(You're Under Arrest) (2011.05)
 今年(2011)の『新春放談』では、最近はネット・ラジオのオールディーズ・チャンネルばかり聞いていると言ったと思います。(“思う”、というのは、いつも長々と話したものの編集版がオン・エアーされているので、どこが使われたのか、使われていないのかの、覚えがないのであります)

 90年代中期、CompaqのPDAと通信カードで聞いていたあの頃に比べると、昨今のネットラジオ局の数はもう“宇宙規模”ですナ!

 1962年から1966年までが私のPOPS黄金時代だったので、その時代の曲をかけるステーションを聞いていますが、当時のヒット曲なら知らないものはない!と“自慢・自認”していたワタシも、知らない曲が沢山あって、それまでのプライドはズタボロになっております。特に英国のステーションでかかる曲は殆ど聞いたことのないものばかりで、世界は広かったんだナー、と改めて思うことを《蛙(かはづ)の再認識》と名づけました。

 先月、流れて来た曲を聞いて、「んんん?!これ、オレが作った?!」と“自分で”思った曲がありました。私のどの曲、というのではなく“全体的に”私のテイストと全く同じなのであります。



 モチロン!シレルズのこの曲の方が何十年も前に出来ていますので“私の曲に似ている”などという発言は“不届き千万・リターンツーセンダー”なわけです。しかし私がこの曲を聞いたことがなかったと言っても、イマドキの人には「信じてもらえないかもしれないなぁ・・・」などとも思いました。(蛇足ながら、このイントロのコード進行が使われている曲は100曲以上はラクにあります)

 調べてみると、シレルズの『Lost and Found』というアルバムに収録されているというので早速CDを注文しましたが、未発表・レアものを集めたアルバムでした。

 それにしても70年代、ラジ関時代はレアものを探すのにどれだけの時間とお金を費やしたことか・・・。滅多に聞けなかったので当時の日本洋楽界では“紹介する”ことへの要望とその意義がありました。しかしこのネット時代、ポット出も鉄瓶出しも渾然一体となっている世界では、蘊蓄家“ではない”人を探す方が一苦労です。“単なる”紹介、というのは、かなり以前からではありますが、その役目を終えているということなのでしょう。

 それにしてもこの曲、セダカ調のテンポのいい曲でウキウキして来ますが、このドラマーはGary Chesterでしょうか、こういうドラミングで育ったんです、ワタシ。(このテンポをミディアムにすると『CHAINS』になります。時々Buddy Saltzmanでは?と思う場合もあり、NY系のドラマー判別はムズカシイのです)


G.Chester,A.Goldberg?,Sedaka,A.Nevins

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