与野党で菅直人首相に早期退陣を迫る「包囲網」作りが進む中、首相が若手議員らとの会合に精を出している。菅首相は2日の民主党代議士会で「若い世代に責任を引き継ぎたい」と述べ、退陣の意向を表明。首相秘書官から若手議員に「首相が意見交換したいと言っている」との電話もかかる。当の若手は「今まで意見を聞く機会はいくらでもあったはずだ」と冷ややかだ。
8日午前、官邸に出勤した首相は記者団に「きょうで政権発足1年ですが」と問われると、「早いねえ」と笑顔で答えた。同日夜には、東京都内の中華料理店で当選1回の衆院議員約20人と会食。7日には民主党震災ボランティア室に所属する議員ら約10人を官邸に招き、「風力発電をもっとやりたい」「どんどん提案してくれ」と政策実現に意欲を見せた。【影山哲也】
毎日新聞 2011年6月8日 20時24分(最終更新 6月8日 23時09分)