東電“虚偽報告”所長を口頭注意
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東電“虚偽報告”所長を口頭注意

6月8日 21時40分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

東京電力は、福島第一原子力発電所の所長が、震災の直後に、1号機の原子炉を冷やすための海水の注入を、一時停止したと報告しながら、実際には注入を継続していたことについて、虚偽の報告にあたるとして、口頭で注意したことを明らかにしました。

これは東京電力の首脳が8日夜、記者団に明らかにしたものです。口頭注意を受けたのは、東京電力福島第一原子力発電所の吉田昌郎所長です。政府と東京電力でつくる統合対策室は、地震が起きた翌日の3月12日に、福島第一原発1号機で水素爆発が起きたあと、原子炉を冷やすために海水を入れる作業を始めたものの、いったん停止し、総理大臣官邸の指示を受けて再開するまで、55分間、中断していたと説明していました。しかし、吉田所長は、独自の判断で注入を続けていたことを先月になって本店に対して明らかにしました。これについて東京電力は、海水の注入を継続したのは正しい判断だったとしながらも、吉田所長が海水を継続して注入していた事実を2か月以上、正しく報告していなかったことは、虚偽の報告にあたるとして、これまでに口頭で注意したことを明らかにしました。東京電力では、口頭注意は人事上の処分にあたらず、最も軽い処分だと説明しています。