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国立がん研究センターの見解と提案
 前回(3月28日)の見解から2ヶ月以上が経過し、福島第一原子力発電所の事故の様相も大きく変化しました。例えば、放射性物質の放散レベルがレベル4や5からレベル7に上げられ、メルトダウンが当初より発生していた等の事実も明らかになりました。このような状況の変化を踏まえ、東日本大震災に伴う福島第一原子力発電所の事故による放射性物質の影響に対し、被災された住民の方々の健康を守るため、以下の提案をさせていただきます。また、この中で、国立がん研究センターができる事物についても述べさせていただきます。

1.住民の方々の実際の被ばく量を測定するよう国に求めていきます
 放射性物質による健康への影響について住民の方々は多大な不安を抱いておられます。中でも、多くの情報が錯綜し、実際に住民の方々が受けておられる放射線被ばく量が測定されていないことが、不安を助長する大きな要因になっていると考えられます。被ばくには、飲食物などに含まれる放射性物質を摂取することで体内に蓄積される内部被ばくと、周囲の環境より浴びることによる外部被ばくとがありますが、外部被ばくは簡単に測定することが可能です。実際の数値を測定することにより、少なくとも、判らないことによる不安を大幅に軽減できることが期待されます。
 よって、現在放射線被ばく量が高いとされている地域の住民の方々、特に20歳未満の子供や農業等の屋外作業に従事する方々を対象に、個人の被ばく放射線量測定装置(ガラスバッジ)により月単位の被ばく量測定を直ちに開始することを提案します。

2.高線量の放射線被ばくの可能性がある職場環境で作業する方々への自己の末梢血幹細胞の保存を提案します
 自己の末梢血幹細胞を用いた移植治療はがん治療の一環として開発され、すでに標準的に行われている治療法の一つです。国立がん研究センターは、これまで一貫して、職場環境における被ばく線量が250ミリシーベルトを超えるような事態が生じる可能性が皆無でない厳しい環境下で原発事故に対処してくださっている方々の命を守るため、万一に備え、これらの方々がご自分の末梢血幹細胞をあらかじめ保存しておくことを提案してきました。現実には、福島第1原子力発電所で作業をした方々が250ミリシーベルトを超えて被ばくしたという報道もあります。もちろん、末梢血幹細胞移植にも限界がありますが、日本のためにこの厳しい環境で作業をしておられる方々を支援するため、国立がん研究センターは私たちの技術を提供したいと考えています。

3.放射線の健康影響を評価するための疫学調査とがん登録について
 放射線の健康影響を評価するための疫学調査は、参加者の健康管理に資するべきであります。そのうえで、同時に科学的で正確なデータが収集される研究計画である必要があります。なぜならば、低線量の長期被ばくの健康影響のうち、特に発がんリスクを知る目的で行われる研究は、相当に大規模で長期の追跡を綿密に行わないと、リスクを見落としたり、誤った結果をもたらしたりする可能性があるからです。
 リスクを見極めるために必要な綿密さは、初期調査と追跡調査の両方に求められます。初期調査では、被ばくした住民の方々すべての名簿を作成し、被ばくに関する情報に加えて、発がんに関わる基礎的な情報(生活習慣や生活環境、がん関連ウイルスや細菌への感染状況、さらに心理・社会的要因)の調査も必要となります。また、追跡調査では、全員の方々について正確にもれなく発がん情報を記録するがん登録のシステムが不可欠です。
 最優先すべき調査協力者の利益のために、国立がん研究センターは、がんの予防・早期発見に努めるとともに、がんにかかられたとしても安心してがんの治療を受けることができるよう体制を整えるなどの取り組みを行いつつ、疫学調査やがん登録に積極的に協力をしてまいります。

4.医学的公開討論会を実施します
 新聞やテレビなど様々なメディアにおいて、現在の放射線の影響に関して、「安全という立場」と「危険という立場」で、異なる立場で意見が述べられており、多くの国民にとっては、どの意見を信じればよいのかわからず、不安をより一層強める原因の一つとなっています。
 放射線の影響について正しく理解し、また今後も蓄積される放射線の影響を最小限にするために、これまでに医学的に明らかにされてきた放射線の影響について、エビデンスに基づいた医学的公開討論会の実施する準備を進めます。この結果に基づき、20年後、30年後のことを予想し、放射線の影響を少なくし住民の方々の健康を守るための提言をまとめます。

5.住民の方々へ放射線被ばくについての説明会を開催します
 原子力発電所の事故による放射能の影響が続いている地域の住民の方々には、不要の不安感を減らしていただくとともに、現在の状況に正しく対処していただくため、放射線に対する正しい知識を持っていただく必要があります。
 国立がん研究センターは、原子力発電所の周辺で生活する住民の方々に、放射線に対する正しい知識を持っていただき、さらに、現在の環境の中で被ばくを少なくするための適切な行動について知っていただくための説明会を開催してまいります。
(平成23年6月7日)
被災者の方々の援護に関する情報
東日本大震災により、多くの方の尊い命が失われたことに深い哀悼の意を捧げます。国立がん研究センターにおいては、甚大な被害と困難に直面する被災地の方々のために、全力を挙げて支援してまいります。

1.「被災がん患者ホットライン」の開設について
  被災地で必要ながん治療を受けることができない患者の方々のために、国立がん研究センターでは、「被災がん患者ホットライン」を開設いたしました。
自施設でがん治療を実施できなくなり患者の紹介を考えている医療従事者の方々、がん治療を受けている施設で医療を受けることができなくなり他院の受診を考えている患者の方々は、ぜひこちらのホットラインをご利用ください。
【被災がん患者ホットライン】
 
2.被災地からのがん患者の受け入れについて
  必要な治療を受けられない被災地のがん患者の方々を積極的に受け入れてまいります。
国立がん研究センター中央病院(PDF、随時更新)
国立がん研究センター東病院(PDF、随時更新)
 
3.がん患者の方々の診療体制の情報
  1) がん診療連携拠点病院の状況と受け入れ体制(一覧表PDF、随時更新)
    被被災したがん患者の方々はこちらの情報を参考に受診してください。
なお、学会等が作成している被災した患者の受け入れ可能施設の状況等の情報は【こちら】です。
  2) 東北地方で抗がん剤治療を引き受けている病院一覧
    東北がんネットワーク会員病院で、被災地のがん患者の抗がん剤やその支持療法を引き受けている病院の一覧です。
日本臨床腫瘍学会の支援に関する情報もご参照ください。
  3) 東北地方の放射線治療の施行状況
    放射線治療については、石巻市立病院以外の病院では施行可能となりました。(5月17日 東北がんネットワーク調べ)
 
4.宮城県への医療支援団の派遣について(PDF)
  被災地の診療支援を行うことを目的として、3月17-20日にかけて医療支援団を派遣しました。
【活動報告】(PDF)
 
5.福島県へのスクリーニング支援団の派遣について(PDF)
  原発事故に係る放射性物質の汚染について、3月17-20日にかけてスクリーニング支援団を派遣しました。
【活動報告】(PDF) 【各地の放射線測定結果】
放射線被ばくに関する情報
1.定点での定期的な放射線量測定結果
  1) 国立がん研究センター中央病院(東京都中央区築地)における放射線量測定について(随時更新)
    原発事故に係る放射線量のモニタリングを行ってまいります。
棟屋上における放射線量測定結果
水道水、雨水についての放射線量測定結果
  2) 国立がん研究センター東病院(千葉県柏市)における放射線量測定について(随時更新)
  3) 放射線被ばくについての科学的な理解1 「福島第一原発事故による放射性物質放出による低線量被ばく」
 
2.築地で購入した葉野菜の放射性物質の測定結果
  1) 5月12日
  築地周辺で購入した、サラダ菜(千葉県産)、小松菜(東京都江戸川区産)、うるい(山形県産)、サニーレタス(茨城県産)の4種の葉野菜と、牛乳(栃木県)、水道水の放射性物質の測定をしました。
その結果、放射能汚染はありませんでした。
詳細はこちら new
  2) 3月23日
  築地で購入した、みず菜(茨城県産)、ホウレンソウ(千葉県産)、小松菜(東京都江戸川区産)の3種の葉野菜の放射性物質の測定をしました。
その結果、安全に摂取できることがわかりました。
詳細はこちら
  3) 「都内の食品・水の放射線量と安全性」(PDF)
  4) 放射線被ばくについての科学的な理解2 「放射線汚染されたほうれん草、水を経口摂取した際の被ばく」(PDF)
放射性物質と発がんに関する情報
今回の震災に関連する放射性物質について、発がんを含めた健康への影響を、多くの方々が心配しております。
国立がん研究センターは、世界でのこれまでの蓄積や国立がん研究センターでの取り組みなどのエビデンスに基づき、発がんについての正しい知識をお伝えし、今後、取り組むべきことについて提案いたします 。

1.放射性物質と発がんについて
  1) 「発がん物質と発がんリスク」(PDF)
  2) 「放射線の発がん影響について」(PDF)
  3) 「わかりやすい放射線とがんのリスク」(PDF) new
 
2.チェルノブイリ事故の放射線の健康影響について
  1) チェルノブイリ後20年 −放射線防護の立場から−(PDF)
チェルノブイリ原発事故に対するドイツ連邦共和国放射線防護委員会(2006年3月)の見解のうち、今回の福島原発事故に関係すると思われる部分について、健康に対する影響を中心に抄訳しました。
原文はこちら(PDF)
  2) 「国連科学委員会報告2008年チェルノブイリ事故の放射線の健康影響について」(PDF)
 
3.放射能分野の基礎知識
  1) 「放射線と放射能」(PDF)
  2) 東北地方太平洋沖地震に伴い発生した原子力発電所被害に関する放射能分野の基礎知識(放射線医学総合研究所)
  3) 緊急被ばく医療Q&A(放射線医学総合研究所)
自己の末梢血幹細胞を用いた移植治療
「被ばく線量が250ミリシーベルト以下での職場環境が保たれない場合での、自己の末梢血幹細胞を用いた移植治療について」(PDF)
  (2011年4月14日:補足説明資料)(PDF)
<東日本大震災の関連情報>
  1) 厚生労働省からの関連情報
  2) 災害時における心のケアについての関連情報
    「サイコロジカル・ファーストエイド実施の手引き」
兵庫県こころのケアセンターによるもの。災害救援者が被災者に心のケアを実施するためのものです。
  3) 学会が作成している被災した患者の受け入れ可能施設の一覧表等について
    ・日本放射線腫瘍学会
放射線治療に関する支援が可能な施設の一覧表です。
    ・日本臨床腫瘍学会
がん薬物療法に関する支援が可能な施設の一覧表です。
    ・日本緩和医療学会
緩和ケアに関する支援が可能な施設の一覧表です。
    ・日本脳神経外科学会
東北・関東地区の主たる脳神経外科施設の診療状況の一覧表です。
    ・日本呼吸器学会
肺がんや中皮腫を診療する肺がん・呼吸器腫瘍の専門家の一覧表です。
    ・日本血液学会
血液疾患やがん化学療法の受け入れが可能な施設の一覧表です。
    ・日本糖尿病協会
インスリン入手可能な医療機関の一覧表です。
    ・日本造血細胞移植学会
造血細胞移植患者さんの受け入れが可能な施設の一覧表です。
    ・日本肝胆膵外科学会
肝胆膵高難度外科手術の受け入れが可能な施設の一覧表です。
    ・日本頭頚部癌学会/日本頭頚部外科学会
頭頚部がん患者さんの治療支援が可能な施設の一覧表(PDF)です。
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2011年06月07日 国立がん研究センターの見解と提案
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2011年05月26日 5月28日開催 2011年世界禁煙デー記念シンポジウム
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  2011年03月22日   被災がん患者ホットライン

2011年04月22日 国立がん研究センターだより(Vol.2/No.2)
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  2011年04月04日   お詫びとご報告(PDF:208KB)
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  2011年04月01日   新理事就任のお知らせ

2011年05月25日 国立がん研究センターとファイザー株式会社 臨床試験に関するパートナーシップ契約を締結(PDF:144KB)
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2011年04月19日 世界で最初の肝臓がん全ゲノム解読解析結果をNature Genetics誌に発表(PDF:819KB)
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  2011年04月11日   国立がん研究センターと富士フイルムレーザー光源搭載の内視鏡システムによる体内組織の酸素飽和度の画像化に関する臨床研究を開始(PDF:143KB)

2011年06月02日 職員募集情報
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  2011年05月10日   中央病院 平成23年度 初期研修医・医学部学生を対象とした夏期実習プログラムについて
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  2011年01月25日   平成23年度後半期短期がん専門研修募集要項
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