全国有数のワカメの産地、岩手県宮古市の田老地区では、震災後初めて、天然ワカメの収穫が行われ、初日は例年どおりの収穫で、復興に向けて漁業者の期待が高まっています。
宮古市の田老地区は、津波で船が流されるなど大きな被害を受けました。8日は午前7時前から、地元の樫内漁港に、漁業者や田老町漁協の職員、およそ20人が集まり、5隻の船に乗って出港しました。そして、港から5分ほどの海で、専用の道具を使って、次々と天然のワカメを引き揚げました。田老地区では、毎年この時期に天然ワカメの収穫を行っています。8日の収穫は例年並みだったことから、復興に向けて漁業者の期待が高まっています。田老町漁協の大澤正美さんは、「焦らずに半歩ずつでも進んで、震災前の状態に戻していきたい」と話していました。田老町漁協は、天然ワカメの収穫を今月中旬まで続けることにしています。