大半のアジア諸国の経済成長は年内に減速へ=世銀
[シンガポール 8日 ロイター] 世界銀行は8日、世界経済に関する報告書を公表し、金融引き締めと先進国経済の減速によって大半のアジア諸国の成長は年内に減速するとの見通しを示した。一方、アジア地域のインフレが収まるには時間がかかる可能性があると指摘した。
世銀は、2010年の景気過熱を経て、低所得者層を特に圧迫した食料・エネルギー価格の上昇圧力を和らげるために一定の成長減速は歓迎すべきとの見方を示した。
世銀の予測では、日本を除いた東アジア地域の今年の成長率は8.5%となり、昨年の9.6%から鈍化する可能性が高く、来年には8.1%までさらに鈍化する見通し。中国を除いた同地域の今年の成長率は5.3%、来年は5.6%となる見通し。
世界の食料価格が今年下半期から来年にかけて下落すると予想されるなか、食料インフレは最終的には緩和するが、価格は引き続き比較的高い水準にとどまるとみられる。
世銀は、食料品以外のインフレは「適度」な状態が続いているが、特に金利が2008年の金融危機前の水準を大きく下回っている国には、これを看過する余裕はないと指摘した。
報告書は「一部の国では、現在の緩和的金融政策が長期間続いた場合に、食料品から波及するインフレ圧力が賃金と物価の連鎖的上昇を引き起こす可能性があり、これが時間とともに食料品以外のインフレを加速させ、競争力を阻害し、成長を鈍化させかねないというリスクがある」としている。
南アジアについては、今年の成長率は7.5%となり、昨年の9.3%から鈍化すると予測。2012年の成長率はやや上向き、7.7%になるとした。
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