テクノロジー業界における人材獲得競争の激しさについては多く語られてきた。その中でFacebookは、ライバルたちにとって最大の悩みの種であり、巨大な太陽の重力を持っているかのようだ。かのGoogleでさえ、トップクラス社員のFacebookへの流出を防ぐために、法外な対抗オファーを出したばかりか、10パーセントの全社給与引き上げまで行うという尋常ではない対策を講じた。当時のCEO Eric Schmidtはこれを「タレント戦争」と呼んだ。
トップクラスの才能を引き入れることは、会社の将来を変える(そして確定する)ことに繋がる。そして、優れた人材を長く留め置き(育て)たいと思う会社はGoogleだけではない。しかし、今のところテク業界、具体的にはシリコンバレーで、誰がこのトップ人材引き抜き合戦の勝者(あるいは敗者)であるかは殆どわかっていない。今日(米国時間6/7)、友達の就職を手助けしたユーザーに報奨を与えるソーシャルリクルーティングサイト、Top Prospectの協力を得て、21世紀の大タレント戦争の現状を切り取ることができた(誇張は一切なし)。
現状を把握するべくTop Prospectは、同社の持つデータを分析し、250万人以上のデータベースから情報を選別した。過去2年間に転職したユーザーの数に基づく調査の結果、おそらくみんなの予想通り、Google、Facebook、Microsoft、LinkedIn、そしてAppleが最も多くの人材を獲得した。
この中で唯一、小さなサプライズと言えそうなのが、Microsoftだ。結局、GoogleとAppleはビリオンダラーの収益を欲しいままにし、LinkedInは華々しく上場したばかりであり、Facebookはハリウッドに行ったのである。
しかし、その裏側 ― 最も多くの社員がより良い地を求めて出ていった会社 ― を見ると、敗者ランキングには、Microsoft、Yahoo!、Google、eBay、Amazonが名を連ねる。
しかしちょっと待ってくれ。どうしてGoogleとMicrosoftは勝者と敗者の両方になれるのか。統計の謎を解くべくTop Prospectは、会社が採用した社員と失った社員の人数比を出してみた。勝ったのは誰か?Twitterは、退社1人当たり11人近く新規採用している。Facebookも大きく遅れることなく8.1人で、Zynga(8.0)、LinkedIn(7.5)、Groupon(3.9)がそれに続いた。
これはまるでIPOオールスターチームだ。
では負け組はどうか?
Intuit(1.2)、Google(1.2)、eBay(0.8)、Microsoft(0.4)、そしてYahoo!(0.3)。どうやらGoogleもそう楽ではなさそうだ。
リストの末端にいる採用1人当たり2~4人を失っている会社は、Top Prospectに助けを求めた方がよさそうだ。
さらにおまけとして、日頃お世話になっている読者のみなさまのために、ビッグプレーヤー間の人材移動が一目でわかるグラフをお贈りする。どうやら、すべての道はFacebookに通じているようだ。
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(翻訳:Nob Takahashi)