ヤマハは6月8日、歌声合成ソフトの新バージョン「VOCALOID3」を開発したと発表した。楽曲制作ソフト「VOCALOID3 Editor」を9月末に、対応歌声ライブラリは9月末以降に発売する予定。
「初音ミク」などが採用しているVOCALOID2(2007年)以来のメジャーバージョンアップ。合成アルゴリズムの改良と合成音の品質向上でさらにリアルな歌声を合成できるようになったという。
従来苦手だった早口の合成音に改良を加え、より自然な発音で合成できるようになったほか、音程が変化するとサンプルが切り替わるところで突然音色が変化する場合があったが、VOCALOID3のエンジンでは音色の変化がスムーズになるよう改良しているという。
楽曲制作ソフト「VOCALOID3 Editor」はユーザーインタフェースを改良し、従来のピアノロール画面に加え、DAWのようなトラックビュー画面も導入。伴奏(オーディオトラック)再生機能も搭載し、合成した歌声と伴奏を同時に視聴しながら楽曲を制作できるようになっている。VST Hostにも対応し、合成した歌声にリバーブなどのエフェクトを付加するなど、単体で一通りの楽曲制作が可能になっている。
従来は歌声ライブラリとVOCALOID Editorをバンドルして販売していたが、今後は別々に販売。歌声ライブラリだけを追加していくことが可能になっている。
契約した個人・邦人に対し、合成エンジンのAPIを公開。新しい歌声合成ソフトウェアの開発が可能になった。
[ITmedia]
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