パチンコ逆風“打ち止め”なるか 消灯、輪番休業で節電対策 (2/2ページ)

2011.6.8 10:46

節電でネオンが消されたパチンコ店=東京都目黒区(大西史朗撮影)

節電でネオンが消されたパチンコ店=東京都目黒区(大西史朗撮影)【拡大】

  • パチンコ・パチスロ業界5団体の合意

 だが、世間の見方は厳しい。ネット調査を行う「リサーチ・アンド・ディベロプメント」と「クロス・マーケティング」の5月の調査では、「節電のため減らしてよいもの」として「パチンコやゲームセンターの消費電力」と答えた人が77・6%に上り、トップとなった。

 逆風の中、5団体は4月25日に、東電管内で7~9月の使用電力について昨年比で25%以上の削減を目指すことで合意。地域ごとに各店で輪番休業▽ネオン、電光掲示板の消灯▽エアコンの設定温度の引き上げ-などを実施項目として掲げ、消費電力の少ないLED(発光ダイオード)照明への切り替えに努めることも明記された。

 25%以上の削減

 25%以上の削減といえば、政府が企業などに求めている節電目標の15%を大きく上回る。業界関係者は「節電で社会に貢献し、悪いイメージを払拭したい」と意気込む。マルハン、ガイアなど業界大手も合意に沿って節電するほか、中小の会社も歩調を合わせる。

 東京都東村山市の「パチンコ大学久米川店」ではネオンや電光掲示板に加え、店内照明の約3分の1を消灯。同店は約5年前から節電に取り組んでおり、さらなる削減はハードルが高いが、室内温度を28度にするなどして対応するという。同店を運営する「山水」(同市)は「世間からは節電していない業界と思われており、何としても目標を達成させたい」と話す。

 この日の説明会には、営業許可を担当する警察庁保安課の課員も出席し、こう呼びかけた。「当庁も含め国にパチンコ営業の電力使用に厳しい声が寄せられ続けている。節電目標は国民への約束。対応をあやまれば、業界のイメージを大きく損ないかねない」

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