パチンコ逆風“打ち止め”なるか 消灯、輪番休業で節電対策 (1/2ページ)

2011.6.8 10:46

節電でネオンが消されたパチンコ店=東京都目黒区(大西史朗撮影)

節電でネオンが消されたパチンコ店=東京都目黒区(大西史朗撮影)【拡大】

  • パチンコ・パチスロ業界5団体の合意

 電力不足が懸念される夏場を前に、消費電力が多いパチンコ業界への風当たりが厳しい。インターネット調査でも「減らしていい」項目のトップになった。「世間が持つ悪いイメージを払拭したい」。パチンコ店が加盟する5団体は東京電力管内で輪番休業やネオン消灯などで25%以上の節電を目指すことで合意しており、業界を挙げての取り組みをアピールしている。(高久清史)

 「なくてもいい」

 「業界へのバッシングは想像以上に厳しい。遊技業界を安定化するため、お力をいただきたい」。全日本遊技事業協同組合連合会(全日遊連)など業界5団体が7日、東京都墨田区で主催した「夏の電力不足対策説明会」で、原田實・全日遊連理事長は節電への協力を求めた。静まりかえった会場では約500人のパチンコ店経営者、店長らが神妙な表情で聞き入った。

 業界への風当たりが強まった背景には石原慎太郎・東京都知事の発言がある。「パチンコがなくても生きていける」。4月10日の知事選で4選を果たした石原知事はパチンコ店の電力消費を切って捨てた。

 石原知事はさらに埼玉県の上田清司、千葉県の森田健作の両知事とともに同月26日、首相官邸で仙谷由人官房副長官に対してパチンコ店の営業時間規制を含む節電施策を実施するよう申し入れた。全日遊連などによると、東電管内にパチンコ店は約4千店舗あり、ピーク時の最大使用電力は過去のデータから約84万キロワットと推計されている。

 東京電力の管内への供給力は7月5380万キロワット、8月5480万キロワットの見通しで、パチンコ店の電力が占める割合は約1・5%。「なぜパチンコが狙い撃ちされるのか」。業界関係者たちに戸惑いが広がる。

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