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再登板の意欲は? 学生団体の招きで鳩山氏講演

2011年6月8日

 「鳩山さん、もう一度総理を目指す考えはありませんか」。関西の学生団体が招いた鳩山由紀夫前首相が6日、大阪市北区の市中央公会堂で講演した。内閣不信任決議案をめぐる言動が注目を集めただけに、学生たちは興味津々の様子で聴き入った。

学生たちを前に講演する鳩山前首相=6日午後、大阪市北区

 「関西学生発イノベーション創出協議会」が企画。高校、大学生を含む約650人が聴講した。

 講演の質疑で、再登板への意欲を問われた前首相は「そんなばかな」と苦笑いし、菅直人首相に退陣を求めた会談など一連の言動について「自民、公明と協力して(東日本大震災に)迅速に処理できる政治体制が求められているとすれば、強いリーダシップを発揮することが重要と思い行動した」と説明。

 さらに「自分自身が首相になりたくてなったのではない。歴史的なタイミングで政権交代が実現した時の民主党代表だったので首相になった。首相になりたくて政治活動すべきではない」と続けた。

 聴講した学生の反応について、同協議会学生理事代表の福島有二さん(24)=立命館大6年=は「鳩山前首相は民主党に政権が移って1番手で首相になったことに価値があるという意見と、前首相のリーダーシップを反面教師と見る意見が寄せられた。日本のトップに立たれた方の考えがじかに聴けたことへの評価は高かった」と話していた。