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【社会】

汚染水海洋放出に水産庁反対 放射性物質含む水3千トン 

2011年6月8日 09時03分

 東京電力福島第2原発。(左から)4号機、3号機、2号機、1号機=2008年10月

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 東日本大震災の津波の影響で、福島第2原発の建屋にたまった微量の放射性物質を含む水約3千トンを、東京電力が海に放出することを計画。これに水産庁が漁業への風評被害などを理由に反対し、計画が宙に浮いていることが8日、関係者の話で分かった。

 東電は「放射性物質を検出できなくなるまで除去した上で放出を考えている」と理解を求めているが、水産庁は容認せず、解決策は見いだせていない。長期化すると塩分によるタンクの腐食なども懸念され、細野豪志首相補佐官が調整に乗り出す案も浮上している。

 関係者によると、津波で福島第2原発の各建屋地下などに計約7千トンの水がたまった。問題となっているのは、原子炉建屋やタービン建屋など放射線管理区域にたまった約3千トン。微量ながらコバルトなどの放射性物質を含んでいる。

 東電は当初、管理区域の水は放出しない方針でタンクに貯蔵していたが、さびなどの問題が発生したため海への放出を計画。放射性物質は法令の基準値以下なので、本来ならそのまま放出できるが、さらに鉱物のゼオライトなどで水を浄化して放出するとして、地元漁協など関係機関に事前に連絡した。

 だが、水産庁や漁業関係者が「汚染水に変わりはない」「第1原発からの放出の際に、二度とやるなと申し入れたのを無視するのか」などと猛抗議。

(共同)
 

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