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放射線の影響で「100万人の調査必要」- 国立がん研究センターが提言


 国立がん研究センター(東京都中央区、嘉山孝正理事長)は6月7日に記者会見を開き、低線量の長期被ばくによる健康への影響に関する疫学調査について提言を発表した。それによると、放射線の発がんリスクを検出するため、成人で20年以上、子どもの場合は60年以上の長期にわたって、およそ100万人の追跡調査が必要とし、対象者全員の情報を正確に記録するためのがん登録のシステム整備が不可欠としている。

 提言では、低線量の長期被ばく(年間累積でおおむね100ミリシーベルト未満)による発がんリスクを調べるため、長期にわたる大規模調査が必要とし、対象者数が約100万人、期間は成人20年以上、子ども60年以上とする具体例を示した。
 調査の初期段階では、被ばくしたすべての住民の名簿を作成するとともに、被ばくに関する情報だけでなく、生活習慣やがん関連ウイルスの感染状況なども調べることを提案。また、日本に「番号制度」が存在しないことなどから、がん登録を含めた住民一人ひとりの医療情報などを結び付ける体制整備の必要性も指摘している。

 会見で嘉山理事長は、「福島県や各市町村、地元の福島医大(福島県立医科大)、あるいは放医研(放射線医学総合研究所)などと一緒に最終的にはやらなければならない」と述べ、国が調査を行う場合、同センターとして積極的に協力する意向を示した。

■末梢血幹細胞採取、「今からやることが大事」

 嘉山理事長はまた、福島第1原子力発電所で作業していた東京電力社員2人が緊急時の線量限度(250ミリシーベルト)を超える被ばくをしたとの報道に触れ、万一のリスクに備え、作業員らが自分の末梢血幹細胞を採取・保存しておく必要性を改めて強調。「長期戦になることを考えれば、今からやっておくことが非常に大事だ」と述べた。

( 2011年06月07日 22:23 キャリアブレイン )

関連キーワード:  放射線被ばく がん医療


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