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福島第2原発:放射性汚染水の海への放出検討 批判の声も

 東京電力は8日、福島第2原発(福島県楢葉町、富岡町)のタービン建屋などにたまった放射性汚染水約3000立方メートルを、海へ放出する検討を始めたことを明らかにした。すでに地元漁協などへの連絡を始めたが、さらなる海の汚染に批判の声も出ている。

 東電が放出を検討しているのは、3月11日の東日本大震災の際の津波で建屋地下に入った海水約3000立方メートル。長期化すると塩分による機器類の腐食が懸念されている。東電は放射性物質の濃度を調べているが、低レベルの可能性が高いという。

 3日に東電から放出の事前連絡を受けた茨城沿海地区漁連(水戸市)の担当者は「やむを得ない」としながらも、「海に放射性物質を流すことは漁業者の心情として納得できない」と話した。

 福島第2原発は計4基の原子炉があるが、いずれも冷温停止中。東電は福島第1原発5、6号機などからも4月、計1500億ベクレルの汚染水を海に放出し、地元漁協や周辺各国から非難を浴びた。【中西拓司、久野華代】

毎日新聞 2011年6月8日 11時42分(最終更新 6月8日 12時02分)

 

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