全国の原発の3分の2が運転を止める状況が続いているなか、東京電力福島第一原子力発電所の事故を受けて、運転再開を延期している九州電力の玄海原発について、佐賀県玄海町の岸本英雄町長は、運転再開を認める意向を来月初旬までに九州電力に伝えたいという考えを明らかにしました。
九州電力は、福島第一原発の事故のあと、定期検査中だった玄海原発の2号機と3号機の運転再開を延期していて、地元の佐賀県と玄海町の同意を得て再開させる計画です。こうしたなか、玄海町議会は、今月1日、特別委員会に出席した議員の3分の2が運転再開を容認する考えを表明し、玄海町の動向が注目されていました。これについて、玄海町の岸本英雄町長は7日、NHKの取材に対し、「運転再開をしてもいいという考えを近く九州電力に伝えたい」と述べて、運転再開を来月初旬までに九州電力に伝えたいという考えを明らかにしました。一方、佐賀県の古川知事は「安全上問題ないとしている国の評価は納得しきれない」として、経済産業省の原子力安全・保安院に詳しい説明を求めていて、玄海原発の運転再開を認めるかどうか不透明な状況です。