全日本プロレスの看板レスラーでもある武藤敬司社長(48)が7日、東京都内の事務所で会見し、辞任を発表した。5月29日の神戸大会の試合前にスーパー・ヘイト(本名・平井伸和)が同僚のTARUに殴られ、試合後に昏倒(こんとう)、急性硬膜下血腫で急きょ開頭手術を受け、今なお意識不明であることで、責任を取った。取締役にはとどまり、選手としても現役を続ける。
武藤は2002年2月に新日本から移籍、同年10月に社長に就任した。後任には内田雅之取締役が昇格する。今回の騒動では、TARUと、暴行に加わってはいないものの現場にいて傍観していたKONO、稔、MAZADAの計4選手が無期限出場停止処分になった。ヘイトを含め主力5選手が戦列を離れ、大会のカード編成にも影響が出ている。
▽武藤敬司「選手を罰するのは断腸の思いでした。辞任の覚悟は2日に決めていました。社長は降りますが、所属選手として全日本にとどまり、プロレスをもり立てる決意です。今は平井選手の一刻も早い回復を祈るのみです」
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