高見盛(35)=東関=が被災地に心を込めた贈り物を届ける。幕内力士は夏場にしこ名の入った浴衣地を作るのが恒例となっているが、高見盛が昨年分の余った浴衣地130反を使い、270着の子ども用甚平を自費で製作したことが、7日分かった。東京・墨田区社会福祉協議会を通じて、東日本大震災被災地の子どもたちに届ける。贈呈式は10日に墨田区役所で行われる。
「恥ずかしいから、自分から話すものじゃないでしょ」と照れ笑いを浮かべたが、子どもたちから絶大な人気を誇る高見盛。「子どもたちの分ならかなり作れる。暑くなったときに、着替えも楽だし」と、甚平を仕立てることを思いつき、部屋近くの洋品店に反物を持ち込んだ。緑色の生地に高見盛のしこ名が染められたかわいらしい甚平が、被災地に涼風を吹き込む。 (岸本隆)