2011年6月7日
株式会社サンリオ
メルシス B.V.
報道関係各位
メルシス社(オランダ)と株式会社サンリオの係争和解合意について
*本ニュースリリースは東京、オランダ・アムステルダムで同時発表しております。
絵本作家・グラフィック・デザイナー、ディック・ブルーナの知的所有権を管理するメルシス社(本社:オランダ・アムステルダム 以下メルシス)と株式会社サンリオ(本社:東京都品川区、社長:辻信太郎 以下サンリオ)はキャラクターの「ミッフィー」と「キャシー」に関する両社間の係争に関し和解合意いたしましたのでお知らせいたします。
2010年11月2日、アムステルダム地方裁判所は人気キャラクター「ハローキティ」の友達として描かれたサンリオの「キャシー」が、ディック・ブルーナが創作したオランダの著名な商標、キャラクターである「ミッフィー」に関する著作権と商標権を侵害しているとの理由で差し止め仮処分命令を下しました。サンリオは権利侵害していない旨の異議申し立てを行いました。さらにメルシスが本案訴訟、サンリオが「ミッフィー」の商標権取り消し訴訟を提起し、これらの訴訟は継続の状況となっておりました。
サンリオとメルシスの両社は日本の人々の思いと共にあります。サンリオ、メルシス、ディック・ブルーナは3月11日の東日本大震災の犠牲者の皆様に深く哀悼の意を表するとともに、被災者の皆様に心よりお見舞い申し上げます。このような情況を鑑みメルシスとサンリオは訴訟を行うことにより費やす両社の諸費用をむしろ日本の復旧・復興のために寄付すべきであるという結論に至りました。そのような考えからメルシスとサンリオは、和解することといたしました。なお、サンリオは自らの意思により、既に、2009年11月以降、キャラクター「キャシー」を新たに企画される製品(ライセンス製品を含む)に使用しておりません。
さらにメルシスとサンリオはお互いのキャラクターを相互に尊重する立場を堅持してまいります。係争中のすべての訴訟を取り下げ、メルシスとサンリオは共同で15万ユーロ(約1,750万円)を東日本大震災への義援金として寄付いたします。
ディック・ブルーナとメルシスについて
ディック・ブルーナ(1927年ユトレヒト生まれ)の作品はシンプルで直接的なスタイルで描かれていることが特徴です。彼は1955年から55年間にわたり子供の本のキャラクターやデザインの肖像として世界的な存在となっている「ミッフィー」(オランダではナインチェ)を創作したことで有名になりました。ディック・ブルーナの出版物は50以上の言語で8,500万部が世界中で販売されてきています。1971年以来メルシス社はディック・ブルーナの著作権とミッフィーに関する商標権を所有しています。メルシス社はディック・ブルーナの作品を世界中に広めるための数多くの活動を行っています。
ディック・ブルーナは3月11日の地震・津波・原子力発電所の事故でおびえている子供たち、そして大人の人々を励ますため、特別なイラストを描きました。小さなウサギであるミッフィーが2粒の大きな涙を流しています。ブルーナはあえて白黒でこの絵を創作しました。「日本の皆様へ思いをこめて ディック・ブルーナ」と手書きのメッセージが書かれています。このシンプルなイラストレーションがブルーナの深い悲しみと思いやりを示しています。
メルシス公式サイト www.mercis.nl(蘭・英・日)
サンリオについて
世界的人気のハローキティをはじめ、マイメロディ、リトルツインスターズなどのキャラクターを生み出したサンリオは昨年創業50周年を迎えました。「小さな贈り物が世代を越えて大きな笑顔を生む」という意味の“スモールギフト、ビッグスマイル”という考えをもとに設立され、現在ハローキティの商品は世界109カ国で年間約五万種類販売されています。サンリオ商品はサンリオ商品専門店をはじめ、百貨店、チェーンストアなど多くの店舗にて販売されています。
株式会社サンリオは東日本大震災の義援金として5,000万円を日本赤十字社を通じて寄付、あわせて1億6,000万円相当の衣料、タオルなどの自社商品を支援物資として被災地へお送りしております。またハローキティは16箇所の避難所への慰問活動や街頭での義援金募金活動を行っております。
サンリオ公式サイト www.sanrio.co.jp
本リリースに関する報道関係様からの問い合わせ先
株式会社サンリオ 広報・IR室 広報課
TEL 03-3779-8110 / FAX 03-3779-8426 〒141-8603 東京都品川区大崎1-6-1
URL:http://www.sanrio.co.jp/
Mercis B.V. (アムステルダム)
TEL +31-20-672-1640