安全対策、見直し不可避=津波など28の教訓示す―政府がIAEAに報告書
時事通信 6月7日(火)19時58分配信
東京電力福島第1原発事故で、政府の原子力災害対策本部は7日、「大規模な津波に対する想定と対応が十分ではなかった。原子力安全対策の根本的な見直しが不可避」などとする報告書をまとめ、国際原子力機関(IAEA)に提出した。20日からウィーンで開かれるIAEA閣僚級会合で討議される。
334ページに及ぶ報告書は冒頭、「原子力発電の安全性に懸念をもたらし反省している」とした上で、「世界の人々に放射性物質の放出について不安を与える結果になり、心からおわびする」と謝罪。主に5月31日までに判明した事実から技術的な側面を中心に説明し、事故の教訓として地震・津波対策の強化など28項目を列挙した。
事故の最大要因となった津波に関しては、「大規模な津波に対する想定と対応が十分なされていなかった」と反省点を挙げ、「想定を上回る津波のリスクを十分考慮して対策を講じる」とした。
また、電源や冷却機能の喪失が重大事故につながったと強調、電源の多様化などを教訓に挙げた。建屋の水素爆発も想定せず、対策がなかったと認め、必要な施設の整備などを講じるとした。
1〜3号機の原子炉の状況は、経済産業省原子力安全・保安院が6日公表した解析を引用。いずれも炉心溶融が発生して原子炉圧力容器底部が損傷、溶けた燃料の一部が格納容器の底に堆積している可能性もあるとした。
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事故の最大要因となった津波に関しては、「大規模な津波に対する想定と対応が十分なされていなかった」と反省点を挙げ、「想定を上回る津波のリスクを十分考慮して対策を講じる」とした。
また、電源や冷却機能の喪失が重大事故につながったと強調、電源の多様化などを教訓に挙げた。建屋の水素爆発も想定せず、対策がなかったと認め、必要な施設の整備などを講じるとした。
1〜3号機の原子炉の状況は、経済産業省原子力安全・保安院が6日公表した解析を引用。いずれも炉心溶融が発生して原子炉圧力容器底部が損傷、溶けた燃料の一部が格納容器の底に堆積している可能性もあるとした。
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最終更新:6月7日(火)22時48分
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