「班目原子力安全委員長vs.政府の醜いバトル」「1・2・3号機ともにメルトダウンしていた事実」・・・国民の安全より情報隠蔽と責任逃れを優先した〝罪の数々〟---だが、まだ終わりではなかった。
「時間はちゃんとは覚えていませんが、その日(3月12日)の夕方6時過ぎくらいだったと思います。(福島第一原子力発電所1号機で)水素爆発があった後、当時は水素爆発だとおぼろげに認識していたくらいですが、私から『海水注入を是非してくれ』と言い出したのは確かです。
『海水注入をするに当たって問題点は何か。爆発みたいなことも起こっているようだから最悪の場合も考えて検討してくれ』というので、塩を入れると流れが悪くなるとか言いました。その中で総理から『再臨界の可能性はあるのか』と聞かれ、私は『再臨界の可能性はもちろんゼロではないです』と答えたのは確かです。実はそれだけの話なんです」
5月22日午後7時過ぎ、東京・文京区の自宅にタクシーで帰宅した原子力安全委員会の班目(まだらめ)春樹委員長(63)は、テンションが高かった。この日の朝、細野豪志首相補佐官(39)は『新報道2001』(フジテレビ系)に出演し、1号機への海水注入が3月12日午後7時25分~8時20分までの約55分間、中断された原因をめぐって、班目氏が菅直人首相(64)に「海水を注入した場合、再臨界の危険性がある」と助言した記憶があると発言していた。
同日、枝野幸男官房長官(46)も同じく、班目氏の助言があった旨、発言をしている。
「細野補佐官に訂正を受け入れてもらった」と意気揚々と語った班目氏のご主張は、要は「言った、言わない」の話にケリがついたということだ。それより、その後に彼が続けた「持論」のほうに、本誌記者は驚きを隠せなかった。
- 錯乱する総理大臣 病院で一度見てもらいましょう (2011.06.07)
- ニューヨーク・タイムズの話題記事を完全翻訳 「原発依存を助長する日本の文化」 (2011.06.07)
- 「茨城沖が震源、関東を大震災が襲う」 (2011.06.06)
- 「捨てられた日本国民」 政府は本当のことは教えない。 国民がパニックになるから、だって (2011.06.06)
- さぁ6月「放射能と梅雨」にはこう立ち向かえ (2011.06.05)
- 人類史上、初めての体験 溶け出した福島第一原発「第3の恐怖」 (2011.04.11)
- 福島第一原発の現場はもはや限界に近い (2011.04.20)
- 福島第一原発事故は人災である (2011.03.23) - jbpress.ismedia.jp
- 安全基準を超えた「内部被曝」(要精密検査)すでに4766人、異常値を示した人1193人 (2011.05.30)
- 想定される「最悪の事態」とはどんな事態なのか (2011.04.14)
-
経済の死角錯乱する総理大臣 病院で一度見てもらいましょう (2011.06.07)
-
ソーシャルウェブが未来を創る!図書館横断検索サイト「カーリル」に見るオープンガバメントの可能性 (2011.06.07)
-
舛添レポート使い道がなくなると電話ひとつ寄越さない菅首相の「他人活用術」 (2011.06.07)