米政府、日本に米国産牛肉輸入と保険市場の規制緩和を促進するよう要請=年次改革要望書
[ワシントン 6日 ロイター] 米政府は6日、日米の規制・制度に関する年次改革要望書を発表し、米国産輸入牛肉および保険サービス市場の規制緩和を求めた。ただ、その他の分野における日本の市場開放措置に関しては一定の評価を示した。
ロン・カーク米通商代表部(USTR)代表は声明で「米国産牛肉の輸入正常化および米保険業界に対する公平な参入機会の確保という2つの問題は、引き続き深刻な懸念である」として、日本政府に早期解決を求めた。
日本は米国産牛肉の最大市場だったが、BSE(牛海綿状脳症)感染問題に伴い日本政府は2003年12月に米国産牛肉の輸入を禁止。その後06年7月に輸入を再開したが、BSEリスクが低いとされる生後20カ月以下の牛の肉に限って輸入を認めている。
これに対し米政府は、国際的なガイドラインに準じて輸入牛肉に対する年齢制限を撤廃するよう日本政府に求めている。
一方、世界で米国に次ぐ規模とされる日本の保険市場については、日本郵政グループが独占していると指摘。ある政府高官は記者団に対し、民間の保険会社に義務付けられているルールや規制に「日本郵政が十分に準拠していないことを示すかなりの証拠がある」と述べた。
半面、製薬・医療機器に関する規制見直し加速に向けた新たな取り組みやインターネット上での著作権侵害に関する法的整備の強化、米園芸輸入品に対する新検査体制の確立など、その他の日本政府の規制緩和措置に関しては、一定の評価を示した。
08年における日本の対米貿易黒字は727億ドルに上る。
記事中の企業の関連情報は、各コードをダブルクリックしてご覧ください。
© Thomson Reuters 2011 All rights reserved.
ジョブズCEO、「iCloud」を発表
病気療養中の米アップル、ジョブズCEOが登場し「iCloud」(アイクラウド)を発表。ファンや開発者の歓声を浴びた。
記事の全文 | スライドショー