松山市発注工事を巡る“裏金”疑惑について、一部報道で告発していた孫請け会社の元社長の男性が6日、松山市内で記者会見。男性は「工事代金から捻出した金銭を元市職員に渡した。政治資金と聞いていた」などと証言した。
男性の告発を基にした報道では、01~03年の市発注ポンプ場工事など6件で、孫請け会社が約5000万円を捻出し、大半が元市職員に渡ったとされる。
男性は孫請け会社設立の経緯について、「元市職員らと会い『全面的にバックアップする』と持ちかけられた。実際に、課長決裁で済む少額の工事が回ってきた」と話した。しかしその後、ポンプ場などの工事で「元市職員に会社が受け取る金額を不当に値切られ、政治資金として渡すよう求められるようになり、赤字を背負わされた」と語った。政治資金の行方については「元市職員が、当時の市の最高幹部や国会議員の名前を挙げていた」と説明した。【中村敦茂】
毎日新聞 2011年6月7日 地方版