貸し付けた金に法定限度を超える利息を課したとして、県警組織犯罪対策課などは6日、和歌山市楠本、指定暴力団山口組系倉心会会長、津田智加良(52)と妻の有紀美(41)ら4容疑者を出資法違反(高金利)容疑で逮捕した。県警は同日、同市内の同会事務所などを家宅捜索した。
逮捕容疑では、津田容疑者らは共謀し、07年11月16日に海南市の建設業女性(54)に500万円を貸し付け、10年11月12日までに計36回にわたって、出資法で定める法定金利の3~4倍の金利を受け取ったとされる。「金を貸し付けていない」などと4人とも容疑を否認しているという。
同課によると、貸し付け時の60万円のほか、2カ月間の返済期限以降は月30万円の利息を受け取り、利息合計は1011万円に上る。貸金業の許可は受けていないという。今年3月に女性から被害相談を受けて捜査していた。
津田容疑者は「直参」と呼ばれる山口組直系組長の一人で、倉心会は和歌山市内に本部事務所を置いている。直系組長の逮捕は全国で今年9人目。
毎日新聞 2011年6月7日 地方版