赤ちゃんの平均体重は1〜2歳で約11kg、3歳児にもなれば約16kgほどになる。この重さを毎日抱っこしていれば、自然と母親の肩や腰には大きな負担がかかり、腰痛や肩こりを発症してしまうことも少なくない。そんな問題を解決すべく、赤ちゃんの体重を半分ほどに感じられる独自技術を採用した新商品「ヘッドカバー付きコンパクト抱っこ紐」が育児雑貨店「キューズベリー」より登場した。
キューズベリーを運営するのは黄瀬商事(大阪市)。同店で以前より販売していたものに改良を加えたこの商品で、注目を集めているのが“3点分散式”という新構造。これは助産師の「これからの抱っこひもは3点分散の時代」という助言をもとに、幅広の肩ひもと新たに追加した腰ベルトで、両肩と腰の3点に赤ちゃんの体重をバランスよく分けることができる仕組みだ。負荷が分散されるので、肩にも腰にも優しいのがポイントとなっている。
ほかにも、のけぞった赤ちゃんを手で支えなくてすむヘッドカバーなど、母親たちが持つ多くの悩みを解消する工夫も。バックルの数を少なくしたシンプル構造で装着が簡単、ファスナー式で着脱が静かにできるため赤ちゃんを起こさずに外せる、布のみで仕上げたことで小さく折り畳んでしまえてコンパクト、など、母親のかゆい所に手が届くアイデアが詰まっている。
カラーは9色展開で、価格は1万500円。抱っこひもの外側の素材に農薬や化学肥料を使わず生産したオーガニック・コットンを使用した「オーガニック製品」もあり、こちらは1万5540円。店頭もしくは同社ショッピングサイトから購入できる。3月に発売を開始したところ「本当に赤ちゃんの体重が軽い」「長時間の装着も楽になった」「肩腰への負荷が軽減される感じ」とユーザーの評判も上々。一つひとつ手づくりで縫いあげるため急激な大量生産は難しいものの、売り上げはすでに前商品の月間販売数が前年対比3倍に。今も品薄状態が続いているという。子育てが快適、かつ楽しくなるアイテムとして、ますます需要も伸びていきそうだ。
(文/梶 里佳子)